漁法

沖合底曳網漁業

底曳網漁とは、船の後ろから袋状の網を海に投げ入れ、船で引っ張りながら魚を獲る漁法です。特に海底付近に生息する魚を獲るのに適した方法です。

底引き網漁には3つの種類があります。

  1. 板曳き(いたびき) … 網の両側に「オッターボード」と呼ばれる板をつけ、網を左右に広げながら曳く方法。
  2. かけ回し … 船が円を描くように動いて、魚を囲い込むようにして獲る方法。
  3. 2そう曳き(にそうびき) … 2隻の船で網を引っ張りながら魚を獲る方法。

当社では、「1そう曳トロール(板曳き」という漁法で操業しています。これは、一隻の船でオッターボードを使って網を広げながら、海底付近の魚を獲る方法です。

どんな魚が獲れるの?

当社の漁では、水深約90~500メートルの深い海に網を入れ、主にアンコウメヒカリアカムツ、キンキ、ヒラメ、類など、深海や海底に生息する魚を漁獲します。

仕事の流れ

①集合~出港

②漁場到着~網入れ

網を入れる回数は、その日の天候や海の状態によって変わります。

③底曳開始~終了

網を投入(投網)

船の後ろから袋状の網を海へと投げ入れます。オッターボードによって網が左右に広がります。

網を引っ張る(曳網)

一定の速度で船を進めながら、網を引きます。この間に海底付近の魚が網に入ります。

網を引き上げる(揚網)

十分な時間が経過したら網を巻き上げ、中の魚を回収します。

選別

回収した魚を船上で選別し、魚市場で素早く陳列出来るように準備します。

魚の種類に応じて、船上ですぐに氷水につけ、鮮度が落ちないように処理しています。

船上箱詰め

魚を漁獲したあと、陸にあげる前に船の上で計量・選別・箱詰め作業をします。

1.鮮度をしっかりキープ

すぐに箱に詰めることで、空気や温度の変化によるダメージを最小限に抑えることができます。
その場で氷詰めや冷蔵処理もできるので、獲れたてのおいしさをそのまま保ちやすくなります。

2.品質にムラが出にくい

漁獲してすぐに処理・箱詰めすることで、魚の扱いによってバラつきが出にくくなり、一定の鮮度を保つことができます。
また、箱の側面には、キロ数や匹数を記入して仲買人に分かり易くしています。

3. 衛生面でも安心

船上でしっかりと衛生管理された場所で作業するため、紫外線殺菌装置を搭載しております。

4. 価値の高い魚として届けられる

「いわき常磐もの」の高級魚の地域ブランド化を目指すために、こうした丁寧な扱いが評価されています。。

◎船上箱詰めすることは、「鮮度が命」の水産業において、品質の良い魚を効率よく、安全に届けるための大切な方法です。

※この漁法は、効率的に多様な魚を獲ることができますが、水産資源を守るために操業期間や操業海域の制限を守りながら行っています。豊かな海を未来に残すために、持続可能な漁業を心がけています。

④帰港~沼ノ内漁港へ運搬

江名漁港で魚を水揚げした後、魚が入ったタルを冷凍車に積み込んで運搬します。

⑤魚市場で選別~販売(セリ)

選別

魚市場では、素早く正確に選別し、きれいに並べること が、取引をスムーズに進め、魚の価値を最大限に引き出すポイントです。また、衛生面 にも細心の注意を払うことが大切です。魚を直接地面や床に置くと汚れや傷みの原因になるため、必ずかごに入れて清潔に保ちます。こうすることで、魚の品質を維持し、買い手にも安心して取引してもらえるようになります。

鮮魚の入札 (セリ)

漁港や市場で水揚げされたばかりの魚(鮮魚)を、買い手(仲買人や業者)が事前に提示した価格で取引する方法です。競り(セリ)のようにリアルタイムで価格を競り合うのではなく、入札者が「この価格で買いたい」という金額をあらかじめ提示し、最高額を提示した人が落札する方式です。

⑥出荷~片付け・終了

漁網の修繕

漁網は、魚を獲る為のもっとも重要な役割を果たす漁具であります。網を使い続ける中で自分なりに魚が入るように試行錯誤して網を改良しています。海底では、流れ物や磯などに引っ掛かったり破れたりする事があります。また長く使ううちに網が傷んでくるので定期的に修繕や改良が必要です。丁寧に手掛ける事で魚を確実に漁獲出来る事に繋がっていきます。

紫外線殺菌装置搭載船

強力な殺菌作用を持つUV(紫外線)を使い、サルモネラ菌や大腸菌などの食中毒の原因となる菌をしっかり除去します。細菌だけを排除するため、漁獲物には影響を与えず、漁船内の衛生管理を徹底しています。