いわき市沼の内漁港の魚市場で大人気ヤリイカをご紹介します!

冬の海に光る、透明な旨み──ヤリイカの魅力
ヤリイカは、古くから日本の食卓に親しまれてきた冬を代表するイカです。細長く槍のような姿からこの名がつき、透明感のある身は“海のガラス細工”とも呼ばれます。平安時代の「生活記録集」にも「いか」の名が見られるなど、古代から人々に利用されてきました。江戸時代には干物や塩辛として広まり、保存食としても重宝された歴史を持ちます。
ヤリイカは主に本州中部以北の沿岸に生息し、冬から春にかけて沿岸に近づいて産卵します。この時期が最も身が引き締まり、甘みが増す旬の季節です。透明感のある身は美しく、刺身にすればなめらかな舌触りと上品な甘み、焼けば香ばしさとぷりっとした歯ごたえが楽しめます。煮ても硬くなりにくく、どんな調理法にも合う万能な素材です。古くから日本人に愛されてきたヤリイカ。その透き通るような身と繊細な味わいには、冬の海の恵みがぎゅっと詰まっています。
光をまとう海のガラス細工

水揚げされたばかりのヤリイカは、まるでガラス細工のように透明です。体の表面にある「色素胞(しきそほう)」という細胞がまだ開いていないため、光をよく通し、透き通ったように見えます。
しかし、時間が経つとイカの神経や筋肉の活動が止まり、色素胞が広がることで白く濁った色に変わっていきます。つまり、透明であるほど鮮度が高い証拠なのです。特にヤリイカは体が薄く、水分が多いので、他のイカ(スルメイカやアオリイカなど)に比べても透明感が際立つ種類です。生け簀や釣り上げた直後に見るその姿は、ほんのり青みを帯びたガラスのような輝きを放ちます。
この透明な状態で食べる刺身は、ぷりっとした歯ざわりとやさしい甘みが格別。時間とともに白く変化していくのも、ヤリイカならではの“旬の瞬間”を感じられる魅力です。
同じ“イカ”でもこんなに違う!

ヤリイカ(槍烏賊)
- 見た目:細長くスマートな体に、槍のように尖った長い外套(がいとう)。体は半透明で美しい光沢をもつ。
- 味わい:身はやや柔らかく、甘みが上品で繊細な味。刺身ではなめらかな食感、加熱するとプリッと歯ごたえが増す。
- 旬:冬〜春。寒い時期ほど身が引き締まり、甘みが濃くなる。
- 特徴:透明で美しい姿から「冬の女王」とも呼ばれる。
| 種類 | 見た目 | 味・食感 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ヤリイカ | 細長く透明、槍のよう | 甘く上品、なめらか | 冬が旬、繊細な味わい |
| スルメイカ | 赤褐色で太め | 旨みが濃く歯ごたえあり | 加工・焼きに最適 |
| コウイカ | 幅広く白っぽい | 厚くもっちり甘い | 墨料理にも使える |
| アオリイカ | 丸く厚みあり | 濃厚でねっとり甘い | 高級寿司ネタ |
ヤリイカと大根の煮物 — やさしい甘辛味がしみ込む冬の定番

🍲 材料(2〜3人分)
- ヤリイカ(小さめ)……2はい
- 大根……1/3本(約300g)
- しょうが……1かけ(薄切り)
- 水……200ml
- 酒……50ml
- みりん……2大さじ
- 砂糖……1大さじ
- 醤油……2大さじ
👩🍳 作り方
- 下ごしらえ
大根は2cm厚の半月切りにし、下ゆでしておく(約10分)。
イカは胴と足を分け、内臓と軟骨を取り除く。胴は輪切り、足は食べやすく切る。 - 煮る
鍋に水・酒・みりん・砂糖・しょうがを入れ、下ゆでした大根を加えて10分ほど煮る。 - イカを加える
醤油を加え、イカを入れてさらに5〜6分煮る。
※イカは煮すぎると固くなるので短時間で! - 仕上げ
火を止めて10分ほど味をなじませると、よりおいしく仕上がります。
ポイント
- ヤリイカの柔らかい身と、大根に染みた甘辛だれが絶妙。
- 冷めても味がよくしみるので、作り置きにもおすすめです。
まとめ
ヤリイカは冬から春にかけてがいちばんの旬。寒い時期の海で育ったヤリイカは身が締まり、透明感のある姿と上品な甘みが魅力です。刺身ならなめらかでとろけるような口あたり、煮物にすればやさしい旨みがしっかりと染みわたります。見た目の美しさも味の一部!まさに“冬の味覚の女王”と呼ぶにふさわしい一品です。今が旬のヤリイカを、ぜひ食卓で味わってみてください。

