いわき市沼の内漁港の魚市場で高値で取引されるヒゴロモエビをご紹介します!

深海から届く希少な恵み ヒゴロモエビ(ブドウエビ)
今月は常正丸でも数回の水揚げがあり、市場では高値で取引されています。
ヒゴロモエビ(ブドウエビ)は、深海に生息する希少な大型エビ。名前の通り、ぶどうのように濃い紫色を帯びた美しい殻が特徴です。水揚げ量が非常に少なく、市場に出回る機会もわずかなことから、「幻のエビ」とも呼ばれています。主な産地は北海道や東北沖。水深200〜500メートルほどの冷たい海で、ゆっくりと育ちます。
最大の魅力は、その濃厚な甘み。刺身にすると、ねっとりとした舌触りとともに、上品で深い旨みが口いっぱいに広がります。甘エビよりもコクがあり、後味まで豊か。加熱すればさらに甘みが引き立ち、塩焼きや蒸し物でも格別の味わいを楽しめます。
美しさ、希少性、そして圧倒的な旨みを兼ね備えたブドウエビ。
出会えたときこそ、ぜひ味わっていただきたい海の宝石です。
なぜ紫?ヒゴロモエビの色の秘密

殻がぶどうのような濃い紫色をしていることから「ブドウエビ」とも呼ばれるヒゴロモエビ。その色合いは単なる赤ではなく、深い紫にワイン色が重なったような重厚な色調が特徴です。水揚げ直後は特に発色が鮮やかで、濡れた殻が光を受けると赤紫から黒紫へと微妙に色味が変化します。
この美しい色は、深海という弱い光環境に適応した体色ともいわれ、外敵から身を守る保護色の役割も果たしていると考えられています。また、殻には艶やかな光沢があり、表面は比較的なめらか。市場では、この色の濃さや艶の美しさが鮮度の目安になることもあります。
さらに、加熱すると紫色は鮮やかな赤へと変化します。これはエビ類に含まれる色素(アスタキサンチン)が熱によって現れるためで、生と加熱でまったく違う表情を見せるのも魅力のひとつ。
まさに、色彩そのものが価値を語るエビ。ヒゴロモエビは、味だけでなく“見た目の美しさ”でも人を惹きつける存在なのです。
まとめ

いわきの海が育てた深海の恵み、ヒゴロモエビ(ブドウエビ)。
通年で漁獲される可能性はありますが、特におすすめなのは冬から春先(12月〜4月頃)。海水温が低いこの時期は身がぐっと引き締まり、甘みもより一層濃く感じられます。深海でゆっくり育つため大きな季節変動はありませんが、寒い季節は鮮度が保たれやすく、上質な状態で味わえるのが魅力です。
いわき市内では、水揚げ状況に応じて海鮮料理店や寿司店で“本日のおすすめ”として提供されることがあります。また、入荷があった日は鮮魚店の店頭に並ぶことも。いずれも数量が限られるため、まさに出会いの食材です。
出会えたときが旬。
ぜひベストなタイミングで、その濃厚な旨みを味わってみてください。

