いわき市沼の内漁港の魚市場で大人気二ギスをご紹介します!

歴史と旨みが息づく、小さな白身魚 二ギス
日本海側を中心に水揚げされる二ギスは、細長く繊細な姿が印象的な白身魚です。古くから沿岸の町では日常の食卓にのぼり、鮮魚としてだけでなく、すり身に加工して蒲鉾や練り製品の原料としても活躍してきました。地域によっては、祝いの席に二ギスのすり身料理を添える習慣が残るほど、暮らしに根づいた魚と言えます。
二ギスの身は非常に柔らかく、口の中でほどけるように消えていく食感が最大の魅力です。クセのない上品な旨みを持ち、塩を振って焼くだけでもふんわりとした甘さが立ち上り、天ぷらに仕立てれば心地よい軽さと香りが楽しめます。鮮度の良いものは刺身や薄造りにも向き、淡い甘みとしっとりとした舌触りが際立ちます。
また、二ギスは骨がやわらかく、煮付けやつみれなど家族向けの料理にも使いやすいことから、昔から家庭料理として親しまれてきました。近年は市場や産直で見かける機会が増え、料理人の間でも「知る人ぞ知る白身魚」として静かに注目されています。控えめな見た目の奥に、繊細な味わいと食文化の歴史を持つ――そんな二ギスの世界に、一度触れてみてはいかがでしょうか。
ふっくら、旨み凝縮。二ギス干物の魅力と作り方

二ギスは名前のとおり細長く繊細な姿をした白身魚で、銀白色のなめらかな体が美しい一尾です。サイズは20〜30cmほどと小柄ながら、身は驚くほどしっとりしており、火を入れるとふわりとほどけるやわらかさが魅力です。その一方で、水分量の多い身質ゆえに、干物やすり身に加工するとぐっと旨みが引き締まり、まるで別の魚のように味わいが深まります。干物にすれば甘みが凝縮したしっとりとした風味が立ち、すり身にすると団子汁や蒲鉾に柔らかなコクを与える“化ける魚”としても知られています。控えめな姿の中に、多彩な表情を秘めた味わい深い白身魚です。
🐟 二ギスを干物にするときのポイント
① まずは鮮度がいちばん大事
二ギスは身がやわらかいので、鮮度が落ちると味も悪くなります。
買ったらできるだけ早く、内臓を取り、血やぬめりをしっかり洗い流しましょう。
② 塩は“全体の2〜4%”が目安
軽く仕上げたいなら薄め(2%ほど)、保存性を高めたいなら濃いめ(3~4%)。
小ぶりの二ギスは塩が入りやすいので、やや控えめでOKです。
③ 塩をして置く時間
小さい二ギスなら 30分〜2時間 で十分。
しっかり味を入れたいなら数時間置いても大丈夫。
塩をしたあと、表面の塩を軽く洗い流して水気をふき取ります。
④ 干し方は“天日”か“風通しの良い室内
- 天日干し:晴れた日なら 6〜12時間 が目安。
- 室内干し:直射日光の当たらない風の通る場所で 1〜2日。
冷たい風でゆっくり乾かす「寒風干し」は旨みがまろやかになっておすすめです。
乾かしすぎるとパサパサになるので注意。
⑤ 一番おいしいのは“半干し”状態
外側はしっかり乾き、内側は少ししっとり残るくらい。
焼いたときに身がふっくら仕上がり、旨みも濃く感じられます。
下処理ほぼ不要。二ギスの丸ごと塩焼きが美味しい理由
二ギスは小さくて内臓が薄く、苦味が少ないため、“丸ごと塩焼き”でも、とてもおいしい魚です。

🐟なぜ丸ごと焼ける?
二ギスの内臓は小さく、えぐみがほとんど出ません。
焼くことでほどよいコクと香ばしさが加わり、むしろ 旨みアップの役割 を果たします。
丸ごと焼くと身の水分が逃げにくく、ふわっとジューシーに仕上がるのも魅力です。
《作り方のポイント》
① 下処理は最小限
・表面のぬめりを軽くこすり洗い
・エラ部分だけ気になる場合は取り除いてもOK
・うろこはほぼ気にならないので、そのままで大丈夫
※ 鮮度が落ちている場合は、内臓ごとの塩焼きは向きません。
② 塩加減
・丸ごと焼きは やや強めの塩 が合う
・目安は 全体にまんべんなく振る程度(0.8〜1%)
・10〜15分ほど置いてなじませる
(身がふっくらし、臭みが抜ける)
③ 焼き方(魚焼き網、グリル、フライパン)
・中火〜強火で焼き始める
→ 身が崩れにくく、皮がきれいに香ばしくなる
・焼き目がついたら返して焼く
・両面合わせて 7〜10分 が目安
(フライパンの場合はクッキングシートor少量の油をひく)
④ 焼き上がりのサイン
・皮がパリッと張り、腹の部分がふくっと膨らむ
・尾までカリッと乾いたら成功
内臓のほんのりとした苦みが白身の甘さを引き立て、背側からほぐすと臭みが少なく上質な舌触りが楽しめ、仕上げにレモンやすだち、ポン酢を添えればさらに旨みが際立ちます。
まとめ

二ギスは細長くやわらかな白身魚で、初夏(5〜7月)と秋冬(10〜12月)が旬。天ぷらや塩焼き、干物で、それぞれ異なる美味しさを楽しめます。常磐沖で育った二ギスは旨みが濃厚で、丸ごと焼けば内臓のほのかな苦みが白身の甘さを引き立て、口の中で豊かな味わいが広がります。ぜひ一度味わってみてください!

