いわき市沼の内漁港の魚市場で大人気キホウボウをご紹介します!

海の案内人・ホウボウ 常磐の冬に輝く魚
「ホウボウ」は、その名の通り“方々(ほうぼう)”を泳ぎ回ることから名づけられたといわれる魚。常磐沖でも冬を中心に漁獲され、鮮やかな朱色の体と大きく広がる青緑のヒレが美しい魚です。底をはうように胸びれを使って歩く姿から「海の案内人」と呼ばれることもあります。
身は上品でクセがなく、白身魚の中でも特にうま味が強いのが特徴。刺身にするとほどよい歯ごたえと甘みがあり、加熱するとふっくら柔らかくなるため、煮ても焼いても美味しい万能魚です。出汁の風味も抜群で、アラ汁や鍋料理にもよく合います。
「常磐もの」のホウボウは、冷たい海でじっくり育つため身が引き締まり、うま味が濃いのが魅力。見た目の華やかさも相まって、冬の食卓を彩る魚として人気があります。漁師の間でも「味よし、姿よし、縁起よし」と評判の魚。まさに、常磐の海が育てた“冬の美味”です。
ホウボウとカナガシラの違い


| 特徴 | ホウボウ | カナガシラ |
|---|---|---|
| 体の色 | 鮮やかな朱赤色(全体に明るい) | ややくすんだ赤色〜茶色っぽい |
| 胸びれ(ヒレ) | 大きく広がり、内側が青緑色で美しい | やや小さく、ヒレの色は地味(青みが少ない) |
| 体形 | 丸みがあり、やや太め | 体が細長く、スマート |
| 味・身質 | 上品な甘みと旨みが強く、高級魚として扱われる | 味は淡白でさっぱり、手頃な価格 |
| 漁法 | 主に底びき網漁 | 同じく底びき網漁で混獲されることも多い |
🍽️味わいの違い
ホウボウは白身魚の中でも旨みと脂のバランスがよく、刺身やポワレに向いています。
一方、カナガシラはあっさりとして淡白な味わいで、唐揚げや汁物にすると美味。骨から良い出汁が出るため、味噌汁や鍋の具材にもぴったりです。
💡見分け方
両方とも「ホウボウ科」の魚で、近い仲間です。市場では見た目が似ていることから混同されることもありますが、**胸びれを広げたときの色(ホウボウ=青・カナガシラ=地味)**が最大の見分けポイントです。
「海の中のグーグー声」―ホウボウは鳴く魚だった!

ホウボウは浮き袋とそれに付随する特殊な筋肉(ソニック/ドラム筋)を使い、浮き袋を振動させて低い音を出します。筋肉の急速収縮で浮き袋を振動させる「ドラム」様式が主要なメカニズムです。一般にこの種の音は低周波(おおむね1,000 Hz 以下)で、人が海面で聞くと「グーグー」「ボーボー」と表現されることが多いです。
🐟なぜ鳴くのか?
求愛・繁殖コミュニケーション:繁殖期に雄が鳴いてメスや領域を引きつける場合。
縄張り・威嚇:相手を威嚇したり、領域を示したりするため。胸びれの広げた見た目と音の組合せでアピールすることもあります。
餌場や競争時の音:餌を巡る競争で鳴く例が報告されています。
危機応答(捕獲されたときなど):釣り上げられた際に大きく鳴き、人間にも聞こえることが多いです。
求愛や縄張り、餌場の争いなどさまざまな行動で音を使い分け、夜の海面に不思議な声が響くこともあります。海の“鳴き声”に耳をすませば、ホウボウたちの生活がより身近に感じられるはずです。
シンプルに味わう定番!ホウボウの塩焼き

材料
- ホウボウ:1尾(約300〜400g)または切り身2切れ
- 塩:適量
- レモン:1/2個
- オリーブオイル(お好みで):少々
作り方
① 下処理
- ホウボウはうろこを取り、内臓をきれいに取り除く。
- 洗った後、キッチンペーパーで水分をしっかり拭き取る。
- 水分が残っていると焼いたときに蒸気で皮がパリッと焼けません。
- 両面に軽く塩をふり、10分ほど置く。
- 塩をふることで余分な水分が出て、身が引き締まり、旨みが増します。
② 焼く
- グリルの場合
- 魚を皮目を上にして弱めの中火で焼く。
- 焼き色がついたら裏返し、さらに数分焼く。
- フライパンの場合
- フライパンにオリーブオイルを薄くひき、中火で皮目から焼く。
- 焼き色がついたら弱火にし、裏返して身側も焼く。
- 焼き時間はホウボウ1尾で約8〜10分が目安(厚みにより調整)。
③ 仕上げ
- 両面がこんがり焼けたら皿に盛り付ける。
- レモンを添え、食べる直前に絞ると風味が引き立つ。
- お好みで刻みネギや大根おろしを添えると、よりさっぱりといただけます。
💡脂ののった身と香ばしい皮が食卓を華やかに彩る、魚本来の旨みをストレートに楽しめるシンプルな料理です。手軽でありながら味わいは上品で、冬の食卓を贅沢に演出してくれます。
まとめ
ホウボウは晩秋〜冬(11月〜2月)が最も美味しい時期で、特に真冬(1〜2月)は脂がのり身が引き締まるため、刺身や塩焼きに最適です。見た目の美しさと濃厚な旨み、さらにバリエーション豊かな調理法で、家庭でも料亭でも楽しめます。旬の時期に味わうことで、ホウボウ本来の魅力を存分に感じられます。ぜひ、この冬は味わってみてください。

